成人式2009

実に2か月ちょっとぶり。
数々の話題はあったがなかなかUPできずにいた。

今日は成人式。
昨年11月より着付の仕事がにわかに忙しくなっていたが
ようやく少しゆっくりペースになりそうである。

数件の着付を終え、帰り路の途中にあった『みやこめっせ』。
京都市の成人式はこの会場である。

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いいなと思った振袖姿から数ショット。

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柄の傾向はモダンなものよりもやはり古典柄が多い。
色は数年前に多かった白地はあまり多くなく、ピンクや紫が多いか。。。
ヘアスタイルはワシワシモコモコが圧倒的に多く、ドレスの時のヘアスタイルと
変わらないような感じ。

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          お揃いかと思ったらチョト違った(;´▽`A``


お母さんから受け継いだとおぼしき振袖姿もかなりあった。
世代的には柄ゆきはもう新しい振袖と変わらないので
古典柄の中には譲られたものを着ている人はわかった以上に多いのだろう。

黒地は多かったというよりも格と存在感があって私は好きである。

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2年ぶりに成人式会場へ足を運んだのだが、目についたのは男性の羽織袴姿。
ただ、女性の振袖に比べ男性は合繊素材のものを着ているケースが多く、
ややヒラヒラした感じ。。。
男性は晴れ着ではなくファッションとして着ているのだろう。
自分で調達するとなると正絹の羽織袴は難しいのかもしれない。
白い羽織は悲しいことだがあまりいいイメージがないし、キンキラした袴もウーン・・σ( ・´_`・ )。oOというところ。
中にはきっちりとした凛々しい羽織袴姿の人もいたのだがどうしても目立つのはそっち。
新調が難しかったらリサイクルやさんで調達してもいいのにな?と思う。




寒い日だったが午後からはお天気もよくなり雨が降らずヨカッタヨカッタ。
きっと記念写真もたくさん残ったことだろう。





十二単

仕事先のイベントで十二単の着装パフォーマンスをしていた。
『十二単』は俗称で、正式には『五衣唐衣裳(いつつぎぬ、からぎぬ、も)』
または『唐衣裳(からぎぬ、も)姿』と言うらしい。


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昨年藤原紀香さんの生田神社での結婚式姿で話題を集めたがあの装束は
かなり略装になっているものだったよう。
実際は胸の部分の厚さが16??18?にもなったとのことで
着る枚数も当時は25枚以上にもなり、歩く姿は小山が揺れるようで
座っている様子は丸火鉢のようだったらしい。

着物(袿 ;うちき)を重ねていく際に胸元にグラデーションを作るのだが
そのグラデーションを薄様;うすよう”といい、草花をイメージさせている。
写真の装束の薄様は“紅梅の色襲(いろがさね)”

大まかな手順は

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  小袖に袴からスタート。

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  どんどん着重ねていく。結ぶ腰紐は1本。上を着重ねて腰ひもを結ぶと下に結んであった腰ひもをほどいていく。(二本を使う)

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  最後に裳の紐を結び、使っていた腰紐は抜いてしまう。
  胸元に帖紙(たとう)。手には檜扇で完成。      

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  裳を引いた後姿。


そして脱ぐときは裳の紐をほどくと一度にドサッと初めの姿まで脱げる。
源氏物語に出てくる『空蝉』は光源氏の来訪を拒み、気配を察知して逃げるのだが
布団として掛けていた(と思われる)装束が
このように ↓ なっていて

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蝉の抜け殻のようだということから、空蝉。
そして『もぬけのから』の言葉も『裳抜けの空』だという説ももっともらしい。

余談だが気になるのはこれだけの装束をまとってのトイレ。。。
移動してはたいへんなので“オ○”を袴の脇から差し入れて用をたしたとのこと。
当然のことながら急いでなんてとても無理である(;´Д`A ```

美の競争心からこんなに膨らんでしまった平安装束は
現代のきものとはかなり違うが実は歴史、変遷という部分で繋がっているのが
とても興味深い。
襲ね色は現代にも通用するし、これらの様式があったからこその言葉や文化も
たくさん引き継がれているのだ。

今の着物の様式は“やること”がどんどん増えていった時代をしっかりと映している。
女性が社会に出ていくと着るものは軽くなってくる。。。

      

半衿いろいろ

秋の衣替えとなった。
朝晩はもちろん、今日の京都は冷たい雨が降って重ね着をしなくては日中も寒い。

目下、恒例の半衿の付け替え作業の真っ最中である。
今やいろいろな半衿があり、椅子に座って接客のお仕事をされる着付のお客様たちは
これらのこだわりも大事な要素となっている。
前年と同じ着物をきるのでも、“気分”や“マイブーム”で衿を変えていくことは多い。

はずす半衿やこれから縫い付ける半衿などをいくつかご紹介。

まずは白系半衿から。

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  左から、白地に白い楓刺繍・白地にシルバーのビーズ刺繍・そして白の組み半衿。
 ビーズ刺繍と組みの半衿はあまり一般的には少ない素材。
 薄いグレーや紫系、白地の訪問着などに敢えて使ったりする。
 楓の刺繍は本加賀や刺繍の訪問着など格の高いきものに。
 組みの半衿は素材感が楽しく、紬などにも。  宇ゐもよく使う。


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  この青みがかった紫は帯の色を意識している。
 モノトーン系着物に重宝。刺繍に色を使ってないので意外とうるさくない。
 地色の青紫は着たときにはあまり目立たず白の刺繍が引き立つので結構明るい印象。
 桜の刺繍なのでお正月からがいいかな。でも基本的には古典文様なので秋でも可。
 半衿選びは刺繍が多い時には生地色があまり立たないので
 地色半分を手で隠して衿に見える部分で判断することが大事


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  ↑黒地にいぶし銀色のビーズ半衿と笹の刺繍半衿。
 銀ビーズは薄い色のきものにも合うが、笹の方はきものの色ももちろんだが柄のイメージも
 やや限定される。 優しい柄のきものには少しシャープすぎるかな。


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  ↑ビーズ半衿二種。 白糸にパールビーズとグレーに同色のビーズ編み。
 ビーズ半衿は夏も冬も、縮緬にも御召にも紬にも使える便利なもの。
 襦袢を着る時に冬はひんやりするが夏は気持ちイイ。衿汚れも付きにくく
 “おしゃれしている”感たっぷりとなる。 やや衿が重たくなるのと、
 きものの素材によってはビーズで衿が滑る場合もあるので着崩れを直す配慮は必要


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  ↑『青土』さんの“特上麻”という手織り麻素材の半衿(宇ゐの仕事着の二部式襦袢につけている)
  実は『青土』さんに四角い端切れをいただいて真ん中を接いで半衿にしてしまったもの。
  透けないのでこれからも紬きものにも使おうと思っている。


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  ↑来年の夏用につける予定の絽の小紋端切れ。(自分用w)
 たっぷりあるので接ぐ必要はなさそうである。 し...しかし




 この半衿に合う夏きものはまだない... ミ(ノ_ _)ノ=3 ッ!

 

ムガシルクのきもの

“ゴールデンムガ”という名前の紬がある。
名前の通り黄金色に輝く布だ。

その貴重なムガシルクに出会うことができた。
布自体はかなり以前から見て知っていたのだが
今回は祇園のお客様のきものとして仕立て上がりを触ることができたのである。


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ムガシルクとも言われ、インドアッサム地方で産する野蚕(やさん)から紡がれる。
食べる葉の種類でこのように金色の糸で繭を作るのだが
自然の中でとれる繭自体も少ない上に糸はわずかしか取れない。
そしてその細い糸で手織りされ、品の良い光沢のある極上の布となる。
日本で後染めをされるものもあるが、今回の布は染めは一切されていない。




      muga3

見ての通りなんと! 総『汕頭(すわとう)』 である。

生地がムガシルクという上に
一反全部に汕頭刺繍がされている超贅沢なもの。
インド→日本→中国→日本と、とてつもない長旅をしてきた布なのだ。
透けるので胴裏+八掛けではなく、表と同色の総裏での仕立て。
布がとにかく軽いのでおそらく汕頭でなくても単衣は無理だろう。
総裏を付けてちょうどいい感じの重さになった。(それでもかなり軽い)

極細の糸で織られた布は注意しなくてはならない。
生地が薄くなるので暑くなってきた時期によさそうなのだが
立ち上がったりした時に上前が摩擦と軽さでストンと落ちずに
まとわりついたままとなることがある。
そういう布はやはり袷仕立てでないと着にくい。

このきものにはやはりインド野蚕の袋帯を合わせる予定。
色はブラウン。赤い色糸でオリエンタル柄の中国刺繍がほどこされている。


さて、このきもののジャンルは何かというとやはり“訪問着”であろう。
訪問着は染めが絵羽づけで裾や肩に柄があるものとされているが
この豪華さは附け下げと言えるものではない。
刺繍が入っているので無地ではなく、もちろん小紋でもない。
細かな条件設定を超越して
このように格付けのみで“訪問着”としているものがあるのだ。



ところで、、、、ただひとつ大きな不幸がある・・・
お客様がこのきものを着る大事な日に私が京都を留守にする・・・
オーマイガッ・・・




  (でもコーディネートが揃ったら試着していただいちゃおーっと  )




ドラマの着物

久々に日本のドラマを視ている。

日テレ系火曜日22:00?の 『おせん』 である。
ストーリーよりも・・・(^^; もっぱらきものを視るw

  osen

    おせん公式ページ

最近、キモノフリーク(?)さん達に主人公の老舗料亭のおかみ、おせんこと“半田仙”という役で
『蒼井 優』さんが着ているきものが話題となっているようだ。(問合せも殺到しているらしい)
そのコーディネートや着こなしは現代のきものの波の一端を反映しているといえるかもしれない。

着用されている着物は雑誌『オリーブ』のスタイリングも手掛けられた
大森仔佑子(オオモリヨウコ)さんというスタイリストさんによるもの。

おせんのスタイリング画像はコチラ (日テレ:“おせん”公式ページ:おせん流着道楽)

   
宇ゐ的にはおせんの着こなしも楽しいが、現実的には
毎回ほとんど変化がないが、仲居頭役の余貴美子さんのきもののほうかなー・・・
なぜかというとあこがれと実際に入手して着ていくものとの差が
おせんの着物には出てきてしまうからである。

まず、大森さんも御苦労が多いほどこういう着物を実際に探すのはタイヘン
そしてそれらをキラリと引き立たせる半襟や帯留めはかなり高価なものも
さらりと使ってしまっている。決してチープなものではない。
提案していく側としては世代的なものもあり、余貴美子さん達のきものの方が現実的ダ

おせんのようなアンティークファッションを目指していくのには
多くのハードルがあるのが現状ではないだろうか。
着付にしてもこういったものをズルリと着てしまうとかなりアブナイ感じになるので
そういう勉強も必要だし、衿合わせなどは色柄だけでなく着方もかなり考えなくては・・・。

古着屋さんで見つける時は寸法も心配。新調するのには値段が・・・となる。
おせんの着物についてはおびただしい量のブログがヒットしたが
そのほとんどは視て楽しんでいるというものだった。

でも“いいな??”と思うのは止めようがない。
きもの好きさん達にとってはどこかでやってみたいのも事実だろう。
さて、どこでこのアンティーク調子の可愛らしさをシンプルで周囲を仰天させない
サラリとした着こなしに取り入れるか。。。。。
そもそも、果たしてポイント使いでこのイメージが楽しめるもなのか。。。。

けっこう悩んでいるのである。









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京都で着物スタイリスト、着付コーディネートをしています。
きものに関する出来事や気がついたことなどを綴っていきます。

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