十二単

仕事先のイベントで十二単の着装パフォーマンスをしていた。
『十二単』は俗称で、正式には『五衣唐衣裳(いつつぎぬ、からぎぬ、も)』
または『唐衣裳(からぎぬ、も)姿』と言うらしい。


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昨年藤原紀香さんの生田神社での結婚式姿で話題を集めたがあの装束は
かなり略装になっているものだったよう。
実際は胸の部分の厚さが16??18?にもなったとのことで
着る枚数も当時は25枚以上にもなり、歩く姿は小山が揺れるようで
座っている様子は丸火鉢のようだったらしい。

着物(袿 ;うちき)を重ねていく際に胸元にグラデーションを作るのだが
そのグラデーションを薄様;うすよう”といい、草花をイメージさせている。
写真の装束の薄様は“紅梅の色襲(いろがさね)”

大まかな手順は

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  小袖に袴からスタート。

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  どんどん着重ねていく。結ぶ腰紐は1本。上を着重ねて腰ひもを結ぶと下に結んであった腰ひもをほどいていく。(二本を使う)

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  最後に裳の紐を結び、使っていた腰紐は抜いてしまう。
  胸元に帖紙(たとう)。手には檜扇で完成。      

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  裳を引いた後姿。


そして脱ぐときは裳の紐をほどくと一度にドサッと初めの姿まで脱げる。
源氏物語に出てくる『空蝉』は光源氏の来訪を拒み、気配を察知して逃げるのだが
布団として掛けていた(と思われる)装束が
このように ↓ なっていて

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蝉の抜け殻のようだということから、空蝉。
そして『もぬけのから』の言葉も『裳抜けの空』だという説ももっともらしい。

余談だが気になるのはこれだけの装束をまとってのトイレ。。。
移動してはたいへんなので“オ○”を袴の脇から差し入れて用をたしたとのこと。
当然のことながら急いでなんてとても無理である(;´Д`A ```

美の競争心からこんなに膨らんでしまった平安装束は
現代のきものとはかなり違うが実は歴史、変遷という部分で繋がっているのが
とても興味深い。
襲ね色は現代にも通用するし、これらの様式があったからこその言葉や文化も
たくさん引き継がれているのだ。

今の着物の様式は“やること”がどんどん増えていった時代をしっかりと映している。
女性が社会に出ていくと着るものは軽くなってくる。。。

      
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宇ゐさんのブログにはじめておじゃましました。楽しく拝見させていただきました。
お着物のお仕事 素敵ですね!
『十二単』は数年前に市田ひろみさんのイベントで見る事ができました。
「もぬけのから」は見事でした!
きものは大好きですが、この時代の人達はちょっと大変そうですね・・・。
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京都で着物スタイリスト、着付コーディネートをしています。
きものに関する出来事や気がついたことなどを綴っていきます。

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