祇園のママ(染め紬:イチョウ柄)

イチョウがそろそろ色づき始めるころとなった。

そこで登場色づき始めのイチョウ柄(そのまんまw)

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話しは逸れるがイチョウは漢字で“銀杏”とも書くがこれはギンナンとも読む。
ギンナンは実のことを指しそうであえて“公孫樹”と表示。

『銀杏』はそのままでは「ぎんきょう」と音で読むが
中国は唐の音で「インキャウ」と読み、
それが「イキャウ」となってさらに「イチョウ」になったとのこと。

『公孫樹』の名は種を蒔いてから孫の代にならないと実をつけないことから
名前が由来されているようだ。


戻ってきものの話。
帯はイチョウの葉の色から黄色と黄緑色を使った段模様の袋帯。
この時の半衿は茶色のビーズ。

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帯締めはイチョウの幹の色のこげ茶を採用。
帯揚げはその同系色で幹を軸とした裾模様を引き立てる。

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きものの生地は結城紬(恐らく石下結城)らしい。

いわゆる“染め紬の訪問着”なので
しゃれ感を含んだパワーのあるきものだ。
秋の紅葉というと、もみじ(楓)を描いたものが多いが
そういう点でもこの柄のきものは個性的である。

毎年この時期に一度は袖を通されているので
もうかなり柔らかくなっている。(10年以上前に作ったもの)
花街の仕事でも秋から冬は深夜かなり気温がさがるし
見た目もふんわりと暖かそうなので結城紬でも
訪問着や無地であれば着用回数は多い。

季節を限定する柄のきものは“その時期”にしか着られないということにはなるが、
逆に“その時期ならでは”の旬のきものとしての楽しみは大きい。



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