結城紬の町へ 〔機織り〕

itoguruma


ほんとに暑い日だった。
紬の産地の機織り風景は何度か見学させてもらったことはあったが
ここ結城の機織りは、その機が独特なせいもあってまた別の風景だ。
クーラーを使っていないのに部屋の中は不思議と暑さを感じない。

jibata2
 

織り位置(座面)が低いために全体の機の高さも低い。
その分作業場となっている家との密着度を強く感じる。
天井までの空間が空気の流れを感じさせるようだ。

jibata1

『地機(じばた)』といわれるこの機は縦糸の端が機ではなく織り手の腰に掛かっている。
織り手の腰で張ったり緩めたりのその微妙な加減が
結城独特のしなやかな風合いになる。

重要無形文化財の指定要件は
 1.使用する糸はすべて真綿から手つむぎしたものとし、強撚糸を使用しない
 2.模様をつける場合は手くびり(手くくり)によること
 3.いざり機(地機)で織ること
の3点。

それ以外は結城紬として総称される。
勿論『高機(たかばた)』織りもある。
作業効率が地機よりもいいとはいえ、手間のかかる作業であることには変わりはない。

takabata2
 

写真は高機の織り始めの縦糸を繋いでいるところ。
一本一本の細い糸を丹念に繋いでいく・・・(ノ_-;)ハア…

takabata1
 
↑高機

osakake

↑筬(おさ)に糸をかけているところ。
コンマ数ミリの金属線の間に器具を一箇所ずつ挟みこんで糸を掛ける。
こういう作業は性格的に出来る人と出来ない人が出てきそうだ。。。(-_-;)・・・

最後に小山市で先ごろ行われた『紬織物技術・交流展示会』にあった結城紬の商標。

            shohyo


地機・高機の商品には『結』の文字の証紙がつく。
(上段の並んでいる証紙が反物の端に貼られる)
機の違いは一番右の証紙の色で区別する。

似たデザインの商標で『紬』の文字のもあるが
それは結城郡石下町(現在:常総市)産の動力機によるもの。
ただ動力といっても人がつきっきりでないといけない。
機まかせにして織ることはできず速度も遅いので
織物のいわゆる織機(ジャガード)とはかなり違う。

しかし、いかに高価な紬でも“着るもの”であることには変わりない。
それぞれのランクはあれ、着ることを様々な角度から楽しんでいける紬に
出会うことが大切なのだ。


結城市、小山市の そののどかな風景のなかで
結城紬はそういう出会いを静かに待っている気がした。




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