歌麿の肉筆画

新聞やニュースで歌麿の肉筆画が発見されたと出ていました。
“花魁と禿”というタイトルです。
0723_02.jpg

帯結びは吉原花魁の“まな板”と呼ばれる布団のような厚い帯をだらりとしたものではなく
大きくゆっさりとした文庫のタイプ。
京都嶋原の太夫の“心”という文字に似る結びではないので
その違いがあります。
でも花魁はまな板以外も結んでたんですね。
それと京都の太夫付きの“禿(かむろ=太夫や花魁のお付きの童女)”はおかっぱ頭ですが
江戸吉原の花魁の禿は結っていることがわかります。
吉原にも江戸初期には太夫がいたようですが、
中期以降は太夫にかわってトップの遊女を花魁と呼ばれたようです。
ちなみにその“花魁”の語源がはっきりしていなく、
“尾いらん”や“老乱”などなど諸説あるようですが、
禿が呼ぶ時の“をいらが(または“おゐらが”)・・・”が転じたとの説も。
“花魁”の文字は“美しい花のなかでもさきがけるもの”という意味で後付けであてたのだという説があります。

歌麿の絵の美術的考察が解説にはいろいろありますが
私はどうしても帯結びに目が行きます(笑)
着物の柄からこの絵の上部の文章が山東京伝のもので、
その京伝の妻(菊園)を描いたとありますが
菊園さんはやっぱり菊の柄の着物を着てたんですね。

禿を従える花魁の写真
woiran.jpg
(出展:和柄ポータルサイト“わがらが”)
 


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京都で着物スタイリスト、着付コーディネートをしています。
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