第二回KIMONO熱中塾は紬について

五月晴れの昨日、第二回目KIMONO熱中塾終了。

たくさんのご参加ありがとうございました。
テーマは【季節の楽しみ方と紬あれこれ】

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今日は着物を着て参加された方がとても多かった。(↑受付風景)
このKIMONO熱中塾は、これから着物を着ようという方にも気軽に参加していただきたく
きものを着ての参加は強制していない。

室町の呉服店OMOのもりたもとこさんと紬を主に扱っている問屋さん『加納㈱』の永阪さんに
実際に紬着尺やお持ちの珍しい大島、紬きもの・帯を持参いただいて内容の濃いレクチャー。


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紬についてといっても範囲が広く奥も深い。
短い時間でどれぐらい理解していただけたか不安もあるが
出来るだけ素朴な疑問について触れていったつもりである。

ちなみに出て来た主なキーワードは。。。

大島紬・結城紬・みさやま(三才山)紬・郡上紬・牛首紬・塩沢・越後上布・壁上布(かべじょうふ)
生絹(すずし)・染め紬
五マルキ/七マルキ… ・撚り糸/強撚糸・平糸・生糸・紡ぎ糸・練り・セリシン
糊抜き・経糸・緯糸・地機・高機・草木染め・堅牢度・・・・・

一つ一つを詳しく掘り下げていくことはできなかったが
紬とはどういうものかという概要を少しでもつかんでいただけたら嬉しい。


その後のティータイム。
5月からは木屋町御池にも床が出てテラスでのひとときが気持ちがよかった。


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紬に関しては実はまだまだ知って欲しいことがたくさん。
今日は“生地”についてや主な産地紬の紹介、区別の仕方などにとどまったが
また別の機会にて今度は実際にどう着ていくか話し合える会を設けたいと思う。

とにかく一つ一つ。
ゆっくり知っていくのが

楽しい。




次回6月の『第三回KIMONO熱中塾』のお知らせはここ

御池の気になるお店

京都市内御池通の烏丸より東へ行ったところに
お城の石垣のような壁に囲まれた『御池創生館』がある。
その中ほどにあるお店『HOSOO Concept store』。
室町の製造問屋『細尾』さんのショップである。 
以前は『キャッキャラ』という名前でイタリア工芸品を扱っていたが
今年ショップコンセプトを新しく変えて西陣織の素材を活かしたインテリア用品やバッグ、
和のグッズや工芸品を扱っている。
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↑建築家の黒川雅之氏デザインの山形の鋳物。
写真の中で4本並んでいるのがカトラリーレスト。短い方はお箸置き。
鉄器の下に敷かれているシートには帯の箔緯糸が帯に織りこまれる状態であしらわれている。
その他に有名婦人雑誌で目にしたこともあるクッションカバーなども。

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↑小さめで着物にも持てるバッグ。

ハイアットリージェンシー京都にここのインテリアグッズを使っている特別室(『花兎room』)もある。


西陣織の帯に『ふくれ織』というホコホコと小さな膨らみを持たせた風合いの帯がある。
軽くてしわになりにくく、とても結びやすい帯だ。
撚り糸が熱で縮む効果を利用して織られている帯なのだが、
それに似た風合いがバッグの後ろ側に見える生地に活かされている。

西陣織にはそのデザインだけでなく糸の作り方を含めて織り方が数多くある。
それぞれに歴史があってその技法はぜひとも後世に伝えていって欲しい。
ただ、“帯”という形にするとその需要(売上)の減少から
技術を単に伝承するのには厳しい現状。

現代の人たちが求めていきやすい物にして技術を残していくと
さらに心地よい和の世界へ継承されていくのかもしれない。

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Author:宇ゐ
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京都で着物スタイリスト、着付コーディネートをしています。
きものに関する出来事や気がついたことなどを綴っていきます。

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