『キモノハドコデカエマスカ?』

先日着付をしていた時のこと。

とあるリゾートホテルからの依頼で某アジアの女性に着付をした。
着付けている最中に、
「着物はどこで買えますか?」
とまったくもってシンプルな質問。。。

ただ、答えようとして愕然としたのは
いろいろなことを考えてみて、、、思い当たる呉服店がナイ。。。


ここは京都なのに。。。


もう少し聞くと仕事やプライベートで日本へはよく来られるそうで
食事やパーティ用に自分でも着物を持ってみたいとのこと。
外国人向けお土産のようなものではなく“正絹の普通のきものをオーダーしたい”らしい。


一回の海外旅行でン十万の買い物をポンポンとするリッチな観光客もいるが
今回の女性はその辺りは慎重派の様子。
「着物はいくらで買えますか?」という単純な質問にも「ぅーーーー・・・」と答えに窮する現状。
チャイナドレスやチョゴリ・アオザイなどのようにファスナーや簡単な紐でさっさと着られるという代物ではないため
どのように答えたらいいかも悩む。
ちなみに日本語は×。
ホテルの通訳さんにはすっかりご苦労をおかけした。。。


呉服店を紹介しようにも“誂え・購入プロセスを楽しむ”為にはお店の人の英語力も不可欠。
最終的に高額な買い物になるのでそれに見合った店構えやおもてなしも必要。

果たして日本の呉服店にヴィトンやエルメスなどのショップのような
隙のない接客ができるところがどれぐらいあるのだろう。。。

最近は今回の女性のようにアジア圏から来られるケースが増えている。
昨年着付けた香港の女性はきもの一式を持っていて京都での散策や食事・パーティによく着るそうだ。

きものについて“全くわからない度合い”が日本人の比ではない外国の方に
いったいどうやって説明して納得して持ってもらうのか。


まだ稀なケースかもしれないが
そういうことを想定して呉服販売を考えてもらえると
着物ビギナーさんへの対策もできて、もっとすそ野も広がるのではと痛感した。


ともかく英語力が着付にも必要である。。。_| ̄|○




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京都で着物スタイリスト、着付コーディネートをしています。
きものに関する出来事や気がついたことなどを綴っていきます。

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