琉球花織と紅型

琉球の紬の第二段。

出張先で着尺の写真を撮れたのでご紹介。

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読谷村花織着尺の表と裏である。
ダダダダーと糸が渡っているのがお分かりいただけると思う。
下は同じく花織りの南風原のもの。
絣織りと花織りが併用されている高度な技術を要する織物。

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これで単衣が無理なのだ。

一昨年の夏に沖縄を訪れた時に紅型工房と花織りの工房へ伺った時の
写真をここでちょっとご紹介。
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やふそ紅型工房さんは紅型の染めで表現するいろいろな物を製作していた。
洋服の生地もあればこのような暖簾↓など
紅型をほどこしたいろいろな種類の製品が作られている。
もっとも着物の小紋や名古屋帯は大作になるので製作日数がかかる。
小物は需要も多く、早く商品になるので自然とアイテムが広がるのだろう。
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もう一箇所、那覇市内の花織り工房。
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織っているのは花倉織という透かし織りの着物である。
首里織りの中でも首里城の王妃達が着たというこの花倉織りは
絽織りと花織りを複合させた6月下旬?夏の着物。
とても軽く上品な織物で格式も高い。
琉球の紬の一部で扱われているが実際は節のある紬糸は使われていない。
絽綴れや夏の袋帯などで披露宴に出ることも可能な格付けだ。
紬のコーナーにあるからイコール“普段着”だということではないことを
改めて認識させられる着物である。

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そしてこちらは花織りの九寸帯を織っているところ。
この九寸は色無地や小紋・大島紬ほか紬着物にもコーディネートし易い。
一見刺繍のようにも見える精緻な折柄の上品な帯だ。
様々な色糸をあやとりのように扱いながら見事に織り上げていた。

沖縄はそこだけで実に様々の織物・染物がある。
澤地久枝さん著の『琉球布紀行』はそれらがわかりやすいお勧め本。
また、琉球染織の歴史も併せて知っていくとより深く理解していくことが出来る。
ファッションとしての着物やコーディネートも楽しいが
産地のこだわりやぬくもりを味わうのもかなりディープな楽しみとなることは間違いない





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京都で着物スタイリスト、着付コーディネートをしています。
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