クリスマスのディスプレー

今日は室町の町屋の佇まいの問屋さんへ。
来年の仕事の打合せだったのだが
愛らしいサンタさんのディスプレーを眼にして思わずパシャリw
後ろは友禅の名古屋帯。
雪の文様の帯は何気にクリスマスらしくてイイ感じ。
アベックサンタさんの下の雪のような物は
もちろん真綿。
先日“真綿”が綿(木綿)だと思っておられる人がいたが
真綿は絹です<(_ _)>
繭をお湯で炊いて少しずつ広げていくと写真のようなふわふわ状態になる。
以前このブログで紹介した結城紬の“手引き真綿紡ぎ糸”は
このふわふわの帽子のような状態から繊維を丁寧に引き出して糸にする。
昔(いったいいつを昔というのか定かではないが)は
この真綿は布団の材料としてポピュラーな物だった。
他に“丸ぐけの帯締め”の中身も真綿だったようだ。
婚礼の際の白無垢やアンティークで真綿芯の丸ぐけ帯締めは
今でもあるし、レトロ調子を表現する小物には丸ぐけ帯締めが
一段とその趣を添える。
しかし、現代で作られているものは切れたり寄ったりしないアクリルの毛糸を芯にしたものとなってきているらしい。
国産の繭も減っているし、わた状の化学繊維も多種出てるので
コスト・耐久性に於いては人工的な物の方が手芸などに使うのには
いいのだろう。
サンタさんがのんきに座っている真綿にも
厳しい時代となっている。。。。